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3.2 航空法以外の法令等【教則学習】

2022年12月29日  2026年10月8日 
3. 無人航空機に関する規則   3.2 航空法以外の法令等

無人航空機の飛行の安全に関する教則から学ぶ 3.2 航空法以外の法令等

無⼈航空機操縦士の学科試験の受験の為の学習資料としてのご利用は下記の最新版「第5版」をご覧ください。
「無人航空機の飛行の安全に関する教則」(第5版)令和8年(2026年)7月7日 【教則学習】目次

教則の本文を黒色に、補足説明や注釈を別色で記載しています。

3.2.1 小型無人機等飛行禁止法

(1) 制度概要

小型無人機等飛行禁止法は、国会議事堂などの重要施設に対する危険を未然に防止し、もって国政の中枢機能等、良好な国際関係、我が国を防衛するための基盤並びに国民生活及び経済活動の基盤の維持並びに公共の安全の確保に資するため、これら重要施設及びその周囲おおむね 300m の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行を禁止するものである。

(2) 飛行禁止の対象となる小型無人機等

小型無人機等飛行禁止法により重要施設及びその周辺地域の上空の飛行が禁止される対象は、小型無人機及び特定航空用機器であり、具体的には次のとおりである。
1) 小型無人機
飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他の航空の用に供することができる機器であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるものと定義されている。航空法の「無人航空機」と異なり、「小型無人機」は大きさや重さにかかわらず対象となり、100グラム未満のものも含まれる。
2) 特定航空用機器
航空機以外の航空の用に供することができる機器であって、当該機器を用いて人が飛行することができるものと定義されており、気球、ハンググライダー及びパラグライダー等が該当する。
小型無人航空機だけでなく、機体の大きさや、重さなどに関係なく対象になりります。機体の重量100g未満の模型航空機や気球、ハンググライダー、パラグライダーなども対象になりますので、注意が必要です。対象の重要施設の上空を飛行されては、よろしくない施設が指定されています。航空安全上必要なものもありますが、どちらかというと、安全保障、治安の維持に配慮したテロ対策の側面があるものです。この法律を管轄するのが警察庁であることからも、わかると思います。

(3) 飛行禁止の対象となる重要施設

小型無人機等飛行禁止法により、重要施設の敷地・区域の上空(レッド・ゾーン)及びその周囲おおむね 300m の上空(イエロー・ゾーン)においては小型無人機等を飛行させることはできない。その対象となる重要施設は以下のとおり。このほかにも、外国要人の来日等に伴い、一時的に対象施設が追加されることがある。詳細については、警察庁ホームページなどを参照すること。
① 国の重要な施設等
● 国会議事堂、内閣総理大臣官邸、最高裁判所、皇居等
● 危機管理行政機関の庁舎
● 対象政党事務所
② 外国公館等(外務大臣指定)
③ 防衛関係施設(防衛大臣指定)
● 自衛隊施設
● 在日米軍施設
④空港(国土交通大臣指定)
● 新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港、中部国際空港、大阪国際空港、関西国際空港、福岡空港、那覇空港
⑤原子力事業所(国家公安委員会指定)

(4) 飛行禁止の例外及びその手続き

小型無人機等の飛行禁止の例外は、次に掲げる場合に限られており、航空法に基づく飛行の許可・承認や機体認証・技能証明を取得した場合であっても小型無人機等を飛行させることはできない。
(a) 対象施設の管理者又はその同意を得た者による飛行
(b) 土地の所有者等又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う飛行
(c) 国又は地方公共団体の業務を実施するために行う飛行
ただし、対象防衛関係施設及び対象空港の敷地又は区域の上空(レッドゾーン)においては、上記(b)又は(c)であっても対象施設の管理者の同意が必要となる((a)の飛行のみ可)。
飛行禁止の例外にあたる場合であっても、対象施設及びその周囲おおむね 300m の周辺地域の上空で小型無人機等を飛行させる場合、都道府県公安委員会等へ通報しなければならない。
小型無人機等飛行禁止法で制限されている飛行禁止は、航空法に基づく飛行の許可・承認や機体認証・技能証明を取得した場合であっても小型無人機等を飛行させることはできません、考え方によりますが、航空法より、強い禁止の

(5) 違反に対する措置等

警察官等は、小型無人機等飛行禁止法の規定に違反して小型無人機等の飛行を行う者に対し、機器の退去その他の必要な措置をとることを命ずることができる。また、やむを得ない限度において、小型無人機等の飛行の妨害、破損その他の必要な措置をとることができる。
対象施設の敷地・区域の上空(レッド・ゾーン)で小型無人機等の飛行を行った者及び警察官等の命令に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる。

小型無人機等飛行禁止法の規定に違反して
・対象施設の敷地・区域の上空(レッド・ゾーン)で小型無人機等の飛行を行った者
・小型無人機等飛行禁止法第11条第1項に基づく警察官の命令に違反した者
は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金 に処せられます。
これは、登録を受けていない無人航空機を飛行させたときにうける航空法違反と同様の罰則ですが、テロリストの疑惑を受けてしまいかねないので、より、重く考える必要があると思います。


3.2.2 電波法

(1) 制度概要及び無人航空機に用いられる無線設備

無人航空機においては、その操縦や画像伝送のために電波を発射する無線設備が利用されている。
これらの無線設備を日本国内で使用する場合には、電波法令に基づき、国内の技術基準に合致した無線設備を使用し、原則、総務大臣の免許や登録を受け、無線局を開設する必要がある(微弱な無線局や一部の小電力の無線局は除く)。本制度の詳細については、総務省電波利用ホームページ等で確認すること。


参考:総務省 電波利用ホームページ https://www.tele.soumu.go.jp/

国内で無人航空機での使用が想定される主な無線通信システムは以下のとおり。
分 類   無線局免許 周波数帯 最大送信出力 主な利用形態 無線従事者資格
免許又は登 録を要しな い無線局    不要 73MHz帯等 微弱※1 操縦用 不要
不要※2 920MHz帯20mW 操縦用
2.4GHz帯 10mW/MHz※3 操縦用、画像伝送用
データ伝送用
携帯局(無人移動体画像伝送システムの無線局) 要
※4
169MHz帯 10mW/MHz※5 操縦用、画像伝送用 データ伝送用 第三級陸上特殊
無線技士以上
の資格
2.4GHz帯 1W 操縦用、画像伝送用 データ伝送用
5.7GHz帯 1W 操縦用、画像伝送用 データ伝送用
※1: 500m の距離において電界強度が 200μV/m 以下のもの
※2: 技術基準適合証明等を受けた適合表示無線設備であることが必要
※3: 変調方式や占有周波数帯幅によって出力の上限は異なる
※4: 運用に際しては、運用調整を行うこと
※5: 地上から電波発射を行なう無線局の場合は最大 1W

(2) 免許又は登録を要しない無線局

発射する電波が極めて微弱な無線局や、一定の技術的条件に適合する無線設備を使用する小電力の無線局については、無線局の免許又は登録が不要である。無人航空機には、ラジコン用の微弱無線局や小電力データ通信システム(無線 LAN 等)の一部が主として用いられている。
① 微弱無線局(ラジコン用)
ラジコン等に用いられる微弱無線局は、無線設備から 500 メートルの距離での電界強度(電波の強さ)が 200μV/m以下のものとして、周波数などが総務省告示で定められている。無線局免許や無線従事者資格が不要であり、主に、産業用の農薬散布ラジコンヘリ等で用いられている。
いわゆる「プロポ」と呼ばれる送信機が使用している場合が多いものです。
微弱電波を使用している為、出力が省電力の無線局よりも、小さいですが、周波数が低いので、送信エリア(=コントロールできるエリア)は見通し範囲ですが比較的広いです。
② 一部の小電力の無線局
空中線電力が 1W 以下で、特定の用途に使用される一定の技術基準が定められた無線局につ
いては、免許又は登録が不要である。例えば、Wi-Fi や Bluetooth 等の小電力データ通信システムの無線局等が該当する。
これらの小電力の無線局は、無線局免許や無線従事者資格が不要だが、技術基準適合証明等(技術基準適合証明又は工事設計認証)を受けた適合表示無線設備でなければならない。具体的には、以下の技術基準適合証明等を受けた旨の表示(技適マーク)等により確認すること。
機体をコントロールするための「プロポ」や、リモートID機器などで利用されています。
920MHz帯を使用するものは、機体のコントロールのみに利用されています。2.4GHz帯を利用している物は、機体コントロールだけでなく、機体搭載のカメラが捉えた映像の伝送や、機体のセンサーが捉えた、高度や速度などの情報を伝送する為にも利用されている場合があります。最近発売された機体の多くは2.4GHz帯を利用している物が多いようです。
安価なトイドローンなどで技適マークがついていないものも流通しています。使用する場合は確認が必要です。

(3) アマチュア無線局

上記の無線局のほか、無人航空機にアマチュア無線が用いられることがある。この場合は、アマチュア無線技士の資格及びアマチュア無線局免許が必要である。なお、アマチュア無線とは、金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な興味により行う自己訓練、通信及び技術研究のための無線通信である。そのため、アマチュア無線を使用した無人航空機を、利益を目的とした仕事などの業務に利用することはできない。
また、無人航空機において FPV(First Person View)といった画像伝送が用いられることがある。
アマチュア無線による FPV無人航空機については、現在、無人航空機の操縦に 2.4GHz 帯の免許不要局を使用し、無人航空機からの画像伝送に 5GHz 帯のアマチュア無線局を使用する場合が多いが、5GHz 帯のアマチュア無線は、周波数割当計画上、二次業務に割り当てられている。このため、同一帯域を使用する他の一次業務の無線局の運用に妨害を与えないように運用しなければならない。特に、5.7GHz 帯では無人移動体画像伝送システムが用いられているほか、5.8GHz 帯は、DSRC システムに割り当てられており、主として高速道路の ETC システムや駐車場管理等に用いられているので、それら付近での使用は避ける等、運用の際には配慮が必要である。
FPV無人航空機:FPV(First Person View)一人称視点で飛行させる無人航空機で、機体を肉眼で確認しながらコントロールするのではなく、機体に搭載されたカメラの映像をゴーグル型の受信機などで受信してそれを見ながらコントロールするものです。航空法上では目視外飛行を行う無人航空機という事になります。
アマチュア無線は、電波法令により「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う」とおり、業務での使用は、たとえ、アマチュア無線局の免許を受け、アマチュア無線従事者の有資格者行ったとしても認められていません。業務で使用すると電波法違反となり処罰の対象になりますので注意が必要です。法律の解釈にもよりますが、アマチュア無線の機材を合法的に利用できるのは純粋にホビー用途でのフライトのみになります。

ドローンの無線に関する解説は下記で詳しく説明しています。
無人航空機に使用されている無線【教則学習・周辺知識】
 サイト内リンク

(4) 携帯電話等を上空で利用する場合

携帯電話等の移動通信システムは、地上での利用を前提に設計されていることから、その上空での利用については、通信品質の安定性や地上の携帯電話等の利用への影響が懸念されている。こうした状況を踏まえ、実用化試験局の免許を受ける、又は、高度 150m 未満において一定の条件下で利用することで、既設の無線局等の運用等に支障を与えないことを条件に、携帯電話等を無人航空機に搭載して利用できるよう、制度を整備している。詳細は総務省電波利用ホームページを確認すること。
今後は、5Gなど、携帯電話等の移動通信システムの高性能化と、カテゴリーⅢ飛行の目視外飛行のニーズの増加に伴い、制度化されていくと思われます。移動通信システムの広い通信エリアを利用することにより、操縦者と機体との距離の問題を比較的簡単にクリアすることができるのではないかと思います。

3.2.3 その他の法令等
上記の法令に加え、その他の法令等又は地方公共団体が定める条例に基づき、無人航空機の利用方法が制限されたり、都市公園や施設の上空など特定の場所において、無人航空機の飛行が制限されたりする場合がある。
こうした法令等や条例については、国土交通省ホームページに一覧等が掲載されている(条例の最新の情報については地方公共団体に確認すること)。
3.2.4 飛行自粛要請空域
法令等に基づく規制ではないが、警備上の観点等から警察などの関係省庁等の要請に基づき、国土交通省が無人航空機の飛行自粛を要請することがある。飛行自粛要請空域が設定される場合には国土交通省のホームページ・Twitter にて公示するため、無人航空機の操縦者は、飛行を開始する前に、当該空域が飛行自粛要請空域に該当するか否かの別を確認し、その要請内容に基づき適切に対応すること。

飛行自粛要請空域の情報をWEBサイトやツイッターで情報を得るには下記のリンクから確認することができます。
飛行自粛要請空域が設定される場合には国土交通省のホームページ・Twitter にて公示

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2015年 首相官邸ドローン事件があった年、トイドローンを手にして以来ドローンと関わっています。JUIDAの無人航空機安全運航管理者、操縦技能証明とドローン検定協会の無人航空従事者試験1級 を取得しております。無線関連の第1級陸上特殊無線技士も取得しております。 できるだけ正確に学んだことを綴って行きたいのですが、もし間違いなどありましたらご指摘いただけると嬉しいです。 このサイトはリンクフリーです。報告の必要ありません。リンクして頂けると喜びます。
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