Noman Flight Research Group 無人航空機(ドローン)の研究会です

広 告

ADS-Bを受信するフライト追跡表示サービス 航空機のリアルタイム運行状況 ATCの話3

2024年12月18日  2025年3月13日 

今、上空を飛行している飛行機の状況を無料で確認できるWEBサイト

航空機から送信されるADS-Bの情報を基に無料でウェブサイトのマップ上にリアルタイムに飛行情報を表示するサービスがあります。
このようなWEBサイトが複数ありますが、それぞれ独自のADS-B受信ネットワークを用いているため同一のタイミングで確認しても表示される機体が異なる場合があるようです。これは受信ネットワークの違いや、フィルタリング方針の違いにあるようです。UIも異なりますし、地図から確認する方法以外に便名や航空会社、使用機体、出発到着空港からなど様々な条件で表示させることが出ますので目的に応じて使いやすいもの使用してみてください。
主要なWEBサイトは以下のようなものです。

Flightradar24
https://www.flightradar24.com/

ADS-B Exchange
ADS-B Exchange - track aircraft live
https://globe.adsbexchange.com/
ADS-B Exchangeは、フィルタリングも検閲もされていない世界の航空動向の窓口を提供するという当初の使命を堅持しています。

FlightAware
FlightAware Live
https://www.flightaware.com/live/map


航空機のリアルタイム運行状況表示サービス
 フライトレーダー24(Flightradar24) 

https://www.flightradar24.com/

ADS-Bを受信して、航空機のリアルタイム運行状況を表示するフライト追跡表示サービスで、一部では大変有名なWEBサイトです。目の前の空を飛んでいる飛行機やヘリコプターなどの航空機をライブで地図上に飛行機アイコンで位置表示するWEBサイトで、登録なしで無料で利用することができます。ただし、15分でタイムアウトするので、リロードする必要があります。

この「Flightradar24」は、2006年にスウェーデンの2人の航空マニアが、北欧と中欧にADS-B受信機のネットワークを構築し、趣味のプロジェクトとしてスタートし、2009年にはネットワークを開放し、ADS-B受信機を持っている人なら誰でもネットワークにデータをアップロードできるようにしたのが始まりです。その後、世界の多くの地域が広がって行き、全世界をカバーするようになり、ほぼリアルタイムで航空機の運行情報を取得できるようになりました。

フライトレーダー24(Flightradar24)の使い方

フライトレーダー24 日本上空のキャプチャ
Flightradar24 日本上空のキャプチャ
登録しなくても利用可能です。 ただし時間制限(30分)があります。

Flightradar24 のキャプチャ
航空機アイコンをクリックするとその航空機の詳細を確認することができきます。
Flightradar24 のキャプチャ
Flightradar24 のキャプチャ

フライトレーダー24 timed outのキャプチャ

30分が経過するとタイムアウトしますが
「再読み込み(リロード)」をすると引き続き利用が可能です。

フライトレーダー24 画面左上キャプチャ
画面左上に注目されてる航空機のランキングが表示されます。
クリックすることで詳細を確認することができます。

フライトレーダー24 ウクライナ周辺キャプチャ
以前はウクライナ周辺の軍用機がランキングに表示されることが多く
たまにグローバルホークなど無人偵察機が現れることもありました。

表示される航空機について

すべての航空機が確認できるのではなく対応したトランスポンダ(ADS-B)を搭載した機体のみ確認できます。大型旅客機は搭載が義務化されていますが小型の航空機では搭載していないものもあるため未搭載の機体は表示されません。
また軍用機は作戦中などトランスポンダ発信を意図的に切っている場合があり、常に表示されているとは限りません、全く見ることができないわけではなく、表示させる・させないは、コントロールされているようです。政府専用機などは安全保障上の問題で、捜査機関などは捜査上の秘匿のため、フィルタリングされて表示されないようになっているものもあります。

トランスポンダ(ADS-B) Automatic Dependent Surveillance-Broadcast とは

自動依存監視放送送信機のことで、搭載された航空機は衛星ナビゲーションや他のセンサーを介してその位置を決定し、定期的にそれを自動送信し、追跡を可能にする監視技術です。この情報は、地上からの尋問(問合せ)信号(ポーリング)を必要としないため、二次監視レーダーの代替として航空交通管制地上局によって受信することができます。また、状況認識を提供し、自己分離を可能にするために、他の航空機によって受信することも可能です。ADS-B(自動依存監視放送送信機)は、パイロットの入力作業や外部入力を必要としないという点で名称の通り、「自動」といえます。ADS-Bトランスポンダから送信される電波の周波数は、1090[MHz]で、位置情報の他、航空機のカテゴリ情報、対気速度、などの情報も同時に送信される様に、国際的に定められています。ADS-Bの送信範囲はおよそ200海里(370km)であり、イリジウム・ネクストシステムを介し、低軌道衛星から情報を受信することも可能になっています。衛星から確認できる航続距離はおよそ2,000海里(3700km)であるため、この技術によりこれまで地上設備へ電波が届かなないために監視できなかった洋上の空域や極域まで効果的にカバーすることが可能になりました。

ADS-Bについて詳細は以下に詳しくまとめています
ADS-B  ADS-C ADSの概要  航空管制と人口衛星 ATCの話2


ADS-B Exchange

ADS-B Exchange - track aircraft live
https://globe.adsbexchange.com/
ADS-B Exchangeは、フィルタリングも検閲もされていない世界の航空動向を提供するポリシーがうたわれているサイトです。

ADS-B Exchange のキャプチャ
ADS-B Exchange のキャプチャ

FlightAware

FlightAware Live
https://www.flightaware.com/live/map
日本語の表示に対応しています。
Flight Aware のキャプチャ
Flight Aware のキャプチャ

Flight Aware のキャプチャ
Flight Aware のキャプチャ


ATC(航空管制)関連を詳しくまとめました。
UTMとATC (航空交通管理) の現状と将来の展望 ATCの話1
ADS-B  ADS-C ADSの概要  航空管制と人口衛星 ATCの話2
空中衝突防止装置・航空機衝突防止装置 TCAS / ACAS ATCの話4
有人・無人航空機 統合運航技術 衝突回避技術・リアルタイム管制 ATCの話5
タグ

広 告

広 告

人気の投稿

人口集中地区(DID)の新しいデータの確認方法(令和4(2022)年6月25日~)

人口集中地区 DID(Densely Inhabited District) ドローンを飛行させる場合の許可が必要な飛行なのかどうかを判断する為の重要な基準になっている統計データの人口集中地区(DID)データが、 2022年6月25日から これまで利用していた平成27年版から、新しい 令和2年版 に、変更になりました。 これまで人口集中地区でなかった場所でも新たに人口集中地区とされている場合や、逆にこれまでDID地区であった場所でも除外されている場所など、変更されている場合があるので注意が必要です。 日本の国勢調査において設定される統計上の地区で、 人口密集地区の英語"Densely Inhabited District"の頭文字を取って「DID」とも呼ばれています。 市区町村の区域内で人口密度が4,000人/ km² 以上の基本単位区(平成2年(1990年)以前は調査区)が互いに隣接して人口が5,000人以上となる地区に設定されます。ただし、空港、港湾、工業地帯、公園など都市的傾向の強い基本単位区は人口密度が低くても人口集中地区に含まれています。都市的地域と農村的地域の区分けや、狭義の都市としての市街地の規模を示す指標として使用されます。 令和2年の国勢調査の結果に基づく人口集中地区は、国土地理院が提供している「地理院地図」、および政府統計の総合窓口が提供している、「地図で見る統計(jSTAT MAP)」を利用して確認可能です。 情報の内容はは同じですので使いやすいお好みの物を利用すると良いと思います。 国土地理院 地理院地図 人口集中地区令和2年 (総務省統計局) e-Stat 政府統計の総合窓口 地図で見る統計 (jSTAT MAP) 国土地理院 地理院地図  人口集中地区令和2年(総務省統計局) 確認方法 人口集中地区令和2年 (総務省統計局) 国土地理院 地理院地図  人口集中地区令和2年(総務省統計局)のキャプチャ

フォネティックコード「アルファー・ブラボー・チャーリー」通話表【教則学習・周辺知識】

アルファベットや数字を無線通信・電話(口頭)で正しく伝える方法 「アルファー」「ブラボー」「チャーリー」このような、暗号のような、呪文のような言葉を航空業界では使用されることが比較的多いので耳にする機会があるのではないでしょうか。これは、フォネティックコード(Phonetic Code)と呼ばれるアルファベットや数字を正しく伝える為の工夫です。スペリングアルファベットとも呼ばれ、アルファベットにどのような言葉を当てはめるかは、国際規格として定められています。ですから、通常は世界どこに行っても通用するものとされています。通信で使用されるだけでなく、共通の知識として前触れなくあられることがありますので、知っておいて損はないと思います。 第一次世界大戦後、音声を利用する双方向無線が開発され、普及する以前、低品質の長距離電話回線での通信を改善するために、電話のスペルアルファベット(Spelling Alphabet)が開発されたました。 アルファベットの「B」ビーと「D」ディーや「M」エムと「N」エヌのように、発音が似ているものを聞き間違えることなく伝えることを目的として、定められたアルファベットの通話表での置き換えます、航空機や船舶などの通信で主に利用されています。また、コールセンターなど対面できない際の電話での通話の間違いを防ぐためにも、利用されているようです。航空業界に関わり合いのある、旅行業界やホテル業界などでも利用されることがあるそうです。 このフォネティックコードを用いると、BとDは「ブラボー」と「デルタ」、MとNは「マイク」と「ノベンバー」になりますので、発音が似ているアルファベットも間違えずに伝えることが出来ます。 フォネティックコード表 アルファベット 読 み A ALFA アルファ B BRAVO ブラボー C CHARLIE チャーリー D DELTA デルタ E ECHO エコー F FOXTROT フォックストロット G GOLF ゴルフ H HOTEL ホテル I INDIA インディア J JULIETT ジュリエット K KILO キロ L LIMA リマ M MIKE マイク N NOVEMBER...

無人航空機(ドローン)のノータム[NOTAM] の 読み方・見方【教則学習・周辺知識】

ノータムとは ノータム【NOTAM ( Notice to Airmen)】:航空従事者への通知 国が管理する航空当局(日本の場合は国土交通省航空局)が、航空従事者に対して発行する情報で、航空機の運航のために必要な情報を提供しています。 「NOTAM」ノータムは、 NO tice T o A ir M en の略称で、日本語に訳すなら「航空従事者へのお知らせ」という事です。航空情報の一つで、飛行場、航空保安施設、運航に関連する業務方式の変更、軍事演習のような危険の存在などについての情報で、書面による航空情報では時宜を得た提供が不可能な(端的にいえば間に合わない)場合にテレタイプ通信回線(CADIN及びAFTN)により配布されるものです。 ノータム【NOTAM (Notice to Air Mission)】:航空任務への通知 アメリカ連邦航空局(FAA:Federal Aviation Administration)は2021年12月2日から、NOTAM の頭字語を、Notice to Airmen から Notice to Air Mission に変更しました。この変更は名称によるジェンダー中立性を保つとともに、より広範囲な分野を包括する事を見据えてより正確な名称にするためのもので、小型無人航空システム (sUAS) 、無人気球など、他のいくつかの分野も含まれるためです。 女性もたくさん活躍している事や、無人機には人間が乗っていません(当然ですが)ので、旧名称の「Airmen」はないだろうという事です。したがって、航空任務への通知( Notice to Air Mission )という名称は、より実態に即した正確な名称に変更されたという事になります。 航空法で定められている「飛行に影響を及ぼすおそれのある行為」と、ノータムへの掲載について詳しい説明を説明しています。 飛行に影響を及ぼすおそれのある行為とノータム(NOTAM)【教則学習・周辺知識】  もよろしければご覧ください。 NOTAM の歴史 NOTAM は、附属書 15:国際民間航空条約(CICA)の航空情報サービスで指定されたガイドラインに基づいて、政府 機関および空港運営者によって作成および送信されます。1947年4 月4日に発効した CICA の批准に伴い一般的に使用されるようになり...

ノータム[NOTAM] の確認方法が変わります [AIS JAPAN] から [SWIM ポータル] へ

ノータムを確認できるWEBサイトが変更になります  令和7年2月10日~ 日本国内のノータム[NOTAM]などの航空情報は現在、国土交通省航空局が航空情報提供サービスWEBサイト「 AIS JAPAN - Japan Aeronautical Information Service Center」 https://aisjapan.mlit.go.jp/  で公開しています。このサービスは、無料で利用できますが、ユーザー登録とログインが必要となっています。 しかし、 令和7(2025)年1月10日より 、新しい航空情報共有基盤「 SWIM (System-Wide Information Management)」 https://top.swim.mlit.go.jp/swim/ の運用(登録)が開始されることに伴い、現行のAIS-JAPAN(Web)は 2025年2月10日に新サービス開始 と共に完全に廃止され、新しいSWIM(スイム)ポータルによる情報サービスへと移行します。現在AIS JAPANを利用しているユーザーも、この期日までに 改めてSWIM(スイム)ポータルへの登録が必要 となります。このSWIMサービスの利用について、当面の間、航空関係者(運航者、空港管理者、官公庁等)による利用とし、一般の方の利用は想定していません。と記載されています。 サービス開始の延期について2025/03/11に航空局交通管制部運用課より案内が出ています 【重要なお知らせ】SWIMによる情報サービス提供開始時期の見通しについて SWIMによる情報サービス提供の延期について、皆様にはご迷惑、ご心配をおかけしておりますことお詫び申し上げます。 本件に関する今後の見通しについてお知らせします。 現時点では、全ての情報サービスの提供開始時期はR7年度上期中を目標に準備を進めています。各情報サービスの具体的な提供開始日程が確定次第、改めてお知らせします。 なお、現在ご利用中のAIS JAPAN Webサイトは引き続きご利用いただけます。同サイトの廃止時期については、各情報サービスの提供開始日程のご案内と併せてお知らせします。 https://top.swim.mlit.go.jp/swim/ の キャプチャ

二等無人航空機操縦士 学科試験問題 模擬試験【練習問題】

無人航空機操縦者技能証明試験の学科試験問題をAIに作ってもらいました。 「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版」を基に、AIに無人航空機操縦者技能証明試験の学科試験サンプル問題と同様の形式で試験問題風クイズを作成してもらいました。 これらの問題は過去の出題問題や予想問題ではなく、実際の学科試験と同じく教則の内容からAIが自動生成したものです。問題の正確性についてはAIによる生成後に人的チェックも加えて可能な限り確認しておりますが、完全性を保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。(問題に不備がありましたら 問い合わせフォーム よりご一報いただければ幸いです。) また、複数のAIに同様の指示で問題を作成してもらったため、それぞれのAIの特性や出題傾向の違いも見られるかと思います。そうした個性の違いも含めて、クイズ感覚でお楽しみいただければと思います。 これらの問題は教則の内容理解度を確認するツールとして作成しましたが、問題の質や網羅性を考慮すると、受験対策の一環としても十分にご活用いただけるレベルに仕上がっていると考えています。ただし、教則をしっかりと理解することを前提として、過去問題集や参考書と併用していただくことをお勧めします。  無⼈航空機操縦士の学科試験は <実施方法> 全国の試験会場のコンピュータを活用するCBT (Computer Based Testing) <形 式> 三肢択一式(一等:70問 二等:50問) <試験時間> 一等:75分 二等:30分 <試験科目> 無人航空機に関する規則、無人航空機のシステム、無人航空機の操縦者及び運航体制、運航上のリスク管理 上記の要領で実施されます。 従って、1問当りの回答時間は、単純に試験時間を、問題数で割ると、 一等は一問あたり約64秒 二等で36秒 で回答しないと間に合わない計算になります。これらの与えられた時間を意識しながら学習することもコツの一つかも知れません。  無⼈航空機操縦士の学科試験のベースになる教則ですが、これまで、学科試験の内容は「無人航空機の飛行の安全に関する教則(第3版)」に準拠していましたが、 ※ 令和7年(2025年)4月17日(木)より 、学科試験の内容は、「無人航空機の飛行の安全に関する教則 (第4版) 」 に準拠します。 と発表されました。...

世界の時間とタイムゾーン・JST、UTCとズールータイム【教則学習・周辺知識】

協定世界時(UTC)、日本標準時(JST)、グリニッジ標準時(GMT)、国際原子時(TAI)、世界時(UT) 時間を表現するための基準が複数あります。これは、世界各国で、それぞれに昔から使用されていた、それぞれ文化にも深くかかわる時間の基準があり、これらを一度に切り替えることが難しかったためで、そのため、しばしば混乱が生じる場合がありました。人、物、そして、情報が世界を行きかう事により、徐々に世界中で統一した基準を用いるような流れになりました。また、科学技術の発展によって精度を増した基準の観測・利用方法が進みましたが、やはり全ての時刻を統一することは困難なため、複数の基準が存在しています。 観測データなど扱う場合必ず「何時(いつ)、when」測定した物なのかという情報は測定値とセットで扱われる大切な要素です。この要素が抜けたり、正しくなければ、データの価値がなくなってしまう場合もあります。 気象観測や、航空機の運航、コンピュータの時間など、昔より世界が狭くなってしまった現代、正確な時刻は当然、必要ですが、その時刻が、どの基準で示されているものなのかを意識しなければならいことも増えてきています。 Samuel P. Avery, 129 Fulton St, NY (wood engraving); Centpacrr (Digital image) ,  Public domain, via Wikimedia Commons 世界時が採用される前の「すべての国」の相対的な時間を示す1853年の「ユニバーサルダイヤルプレート」 グリニッジ標準時(GMT) G reenwich  M ean  T ime グリニッジ標準時(GMT)は、ロンドンのグリニッジにある王立天文台の平均太陽時で、真夜中から数えたものです。(真夜中が午前0時という事)過去には正午から計算されるなど、様々な方法で計算されていたようです。そのため、文脈がわからない限り、特定の時刻を指定するために使用することはできません。(時代によって時間が異なることがあります。)GMTという用語は、タイムゾーンUTC+00:00の名称の1つとしても使われ、イギリスの法律では、イギリスにおける市民時間(ローカルタイム)の基準となっています。 英語圏の人々はしばしば、GMTを協定世界時(UT...

ADS-B ADS-C ADSの概要 航空管制と人口衛星 ATCの話2

UTMへのADS-B適用に向けた考察 ADS-Bの技術はUTMにも適用可能ですが、無人航空機の特性に合わせた調整が必要です。UTMでは低高度での運用が主となるため、地形や建造物の影響、データリンクの容量と更新レートの最適化が課題となります。また、無人航空機の小型・軽量性を考慮した省電力で軽量なADS-B相当の機器の開発が求められます。 プライバシーとセキュリティの課題もあり、UTMではこれらの問題への対策がより重要になる可能性があります。例えば、ADS-B信号の暗号化やマルチラテレーションによる検証などの技術が考えられます。 現代航空監視システムの展望 航空交通量の増加や無人航空機の普及に伴い、監視システムの高度化と統合化が求められています。現在のレーダーとADS-Bの併用システムから、将来的にはより一貫性のある監視ネットワークの構築へと進むことが期待されています。例えば、ATCとUTMの統合により、有人・無人航空機が同じ空域を効率的に利用できる仕組みが必要です。 このため、ATCの運用手法やシステム設計をUTMに取り入れることは、無人航空機の空域管理においても有益です。特に、ATCの高い信頼性と冗長性の確保、監視の多重化による安全性の向上といった点は、UTMが目指すべき目標となるでしょう。 さらに、国際基準に基づく運用要件の統一と技術的な標準化が進むことで、国境を越えた無人航空機の運用が可能になり、航空交通の効率化と安全性が一層向上することが期待されます。 このように、無人航空機の管制(UTM)についても重要なテクノロジーとなるADSがどのようなものなのかを知ることは非常に有用なことだと思います。 自動従属監視システム(ADS : Automatic Dependent Surveillance) ADSの概要と2つの主要バージョン(ADS-B と ADS-C) 自動従属監視(ADS : Automatic Dependent Surveillance) 自動と呼ばれるのは、パイロットやオペレーターの操作を必要とせずに勝手に情報を送信するためです。従属とは、位置と速度ベクトルを検出するために GPS またはフライトマネジメントシステム (FMS) などの適切なナビゲーションシステムが必要であることを意味します。航空機やその他の物体の3D位置と識別を決定できるため、...

自己紹介

ノーマン飛行研究会
2015年 首相官邸ドローン事件があった年、トイドローンを手にして以来ドローンと関わっています。JUIDAの無人航空機安全運航管理者、操縦技能証明とドローン検定協会の無人航空従事者試験1級 を取得しております。無線関連の第1級陸上特殊無線技士も取得しております。 できるだけ正確に学んだことを綴って行きたいのですが、もし間違いなどありましたらご指摘いただけると嬉しいです。 このサイトはリンクフリーです。報告の必要ありません。リンクして頂けると喜びます。
詳細プロフィールを表示

広 告