無人航空機 のための 気象情報 航空気象情報【教則学習・詳細】
2024年6月8日
2024年6月13日
無人航空機の飛行計画で活用できる、航空気象情報
無人航空機の飛行の安全に関する教則のなかで気象情報に関して、記載されています。「6.2 気象の基礎知識及び気象情報を基にしたリスク評価及び運航の計画の立案」6.2.1 気象の重要性及び情報源(2) 安全な飛行を行うために確認すべき気象の情報源
この項目のなかで、参考となる気象情報として、「実況天気図、予報天気図、悪天解析図」が挙げられています。
教則にどのように挙げられているかは、下記に詳細があります。
6.2 気象の基礎知識及び気象情報を基にしたリスク評価及び運航の計画の立案 【教則学習(第3版)】
実況天気図、予報天気図の情報は、通常さまざまな気象情報のWEBサイトから得ることが出来ますが、悪天解析図は、耳なじみがないのではないでしょうか。「国内悪天解析図」として作成されているものを指していると思われますが、これは、通常の天気予報では、得ることが出来ない上空のある高度の風速や風力など、有人航空機のためではありますが、飛行に役立てるための特化型の気象情報です。航空の運航などに使用するための気象情報ですので、一般にテレビやラジオなどの天気予報として目に触れることはありません。
国内悪天解析図(ABJP)
気象レーダーや気象衛星画像に、航空機から通報された乱気流や着氷などの実況を重ね合わせ、それに予報官によるジェット気流の解析や悪天域に関する簡潔なコメント文を加えた図情報です。国内航空機の主な運航時間となる日本時間の6時から21時まで3時間ごとに一日6回作成されています。気象庁の航空気象情報提供システム(MetAir)で提供されています。
気象庁 航空気象情報提供システム(MetAir)
飛行に必要な気象情報(航空気象情報)を、ほぼ全て見ることが出来るシステムで、利用するには、気象庁への事前登録が必要です。登録はエアラインや使用事業会社など、契約して、IDを発行した相手にしか供給されない気象庁の気象情報システムです。専用回線によるイントラ接続からの拡張で、インターネット回線に接続された様なシステムなので、関係者以外には提供されないようです。個人的に利用することはできないようです。
空域の情報
気象庁は、航行する航空機のために、日本付近や太平洋上の気象監視を行い、雷電、台風、乱気流、着氷、火山灰の拡散状況等に対する注意を喚起するために、シグメット情報や国内悪天予想図などを発表しています。パイロットや運航管理者などはこれらの情報などを、最適な飛行ルートを決めるために利用しています。これらの航空気象情報は気象庁のWEBサイトで、一般にも公開されています。本来は有人の航空機のための情報ですので、単純に無人航空機で使用できるものではありませんが、これらの情報の一部の情報は教則でも示されているように無人航空機の運用に役立てることが出来る物もあると思います。
国内悪天解析図(ABJP)は公開されいませんが、国内悪天予想図(FBJP)などは、公開されていますので代用になるかもしれません。
気象庁が公開している航空気象情報
(https://www.data.jma.go.jp/airinfo/index.html)で公開されている情報(気象庁ホームページ(トップページ)からは、「各種データ・資料」>「航空気象情報」で確認できます。)
情報の種類 | 情報名 | 情報ページのリンク |
---|---|---|
国内悪天予想図 | FBJP | 国内悪天予想図 |
国内悪天12時間予想図* | FBJP112・212・312・412 | 国内悪天12時間予想図 |
下層悪天予想図* | 下層悪天予想図 | |
下層悪天予想図(詳細版)* | 下層悪天予想図(詳細版) | |
国内航空路6・12時間予想断面図* | FXJP106・112 | 国内航空路6・12時間予想断面図 |
シグメット情報 | SIGMET | シグメット情報 |
全国航空気象解説報(福岡FIR) | 全国航空気象解説報(福岡FIR) | |
全国航空気象解説報(国内空域) | 全国航空気象解説報(国内空域) |
情報の種類の欄に「*」が付いている図は、天気予報等の基礎資料である数値予報の計算結果から自動作成(画像化)したものですので、気象庁が実際に発表する飛行場予報や台風予報等と異なる内容が含まれる場合があります。
これらの中で無人航空機の運用で活用できそうなものは、
- 国内悪天予想図
- 国内悪天12時間予想図
- 下層悪天予想図
- 下層悪天予想図(詳細版)
国内悪天予想図、国内悪天12時間予想図は、有人の航空機の飛行する高い高度を示しているので、通常の無人航空機の飛行には直接、関係ないと思いますが、下層悪天予想図、下層悪天予想図(詳細版)は、比較的、低い高度を対象にしているので。無人航空機を飛行させる空域に近い高度の情報を得る事ができるので、より有用だと思います。
国内や日本周辺の空域などの悪天に対し、おおむね6時間先を予想する「国内悪天予想図」、空域の実況を記載した「国内悪天実況図」、空域の実況の悪天域に関するコメントを付した「国内悪天解析図」があり、一部は航空関係機関にのみ提供されています。また、東京、中部、関西の進入管制区に対して、航空機の安全と効率的な運航の支援を主な目的として、「狭域悪天予想図」及び「狭域悪天実況図」、小型機の安全と効率的な運航の支援を主な目的として、下層空域の悪天を対象とした「下層悪天予想図」が提供されています。 さらに、国内の飛行場や空域などの悪天情報をまとめたものとして、「全国航空気象解説報」を発表しているほか、国内及びその周辺の上空の風や気温などの立体構造を把握することができる「毎時大気解析」など、様々な情報が提供されています。
国内悪天予想図(FBJP)
地上からおよそ150hPa気圧面(約14,000m)までの高度に予想される、雷電や乱気流など航空機の運航に重要な影響を及ぼす悪天域、地上の低気圧・高気圧などの位置や中心気圧、移動方向・速度、前線、5,000ft(約1,500m)と10,000ft(約3,000m)の0℃の等温線などの予想を図示したもので、6時間ごとに一日4回作成されます。
FBJP とは
Forecast Badweather JaPan
「F:Forecast(予報)」
「B:Badweather(悪天候)」
「JP:Japan(日本)」
の意味で、日本語では「国内悪天予想図」といいます。
日本付近の上空の悪天現象を予想した図型式の情報を東京航空気象台で作成し、03.09.15.21Z時に発表し、発表から9時間後に予想される事項を表示しています。
予想図の内容は、地上からおよそ14000m=200hPaまでの高度の情報です。
国内悪天予想図(FBJP)
国内空域における航空機に影響を及ぼす悪天を予想した国内悪天予想図( F B J P) です。内容は、低気圧等の位置、ジェット気流( ジェット軸) の走向・最大風速・高度、並以
上の揺れが予想される乱気流域・強さ・高度(REMARKS(備考欄)には移動速度・方向、原因を記述) 、並以上の揺れが予想される対流雲等の悪天域・雲頂高度・乱気流高度・着
氷高度(REMARKS欄(備考欄)に移動速度・方向、原因を記述) が予想されています。
1 日4 回( 3時、9時、15時、21時)に発表されています。
1 日4 回( 3時、9時、15時、21時)に発表されています。
国内悪天予想図(FBJP)は航空関係に使用する目的で作成されているので、簡潔な英語及び英略語で表記され、時間はUTC (協定世界時)で表されています。日本での時間は、UTCから9時間進んでいます。(UTC+9時間=JST)
協定世界時や日本時間について 詳しくは以下にまとめています。
世界の時間とタイムゾーン・JST、UTCとズールータイム【教則学習・周辺知識】協定世界時や日本時間について 詳しくは以下にまとめています。
たとえば
VALID: 061200 UTC Jun 2024
ISSUED: 060625 UTC Jun 2024
:VALID(予想対象時刻)UTC 2024年 6月 06日 12:00
:ISSUED(発行)UTC 2024年 6月 06日 06:25
のように読むことが出来ます。
:VALID(予想対象時刻)UTC 2024年 6月 06日 12:00
:ISSUED(発行)UTC 2024年 6月 06日 06:25
のように読むことが出来ます。
国内悪天予想図(FBJP)のREMARKS 欄(備考欄)で使用される用語
符号 | 意 味 |
---|---|
乱気流の発生場所 | |
TROUGH | トラフ、気圧の谷 |
RIDGE | リッジ、気圧の峰 |
TROP | TROPOPAUSE:ジェット圏界面側 |
JET FRONT | ジェット前線帯 |
JET MERGE | ジェット合流場 |
JET SPLIT | ジェット分流場 |
BASE | CLOUD BASE:雲底 |
BASE/INC | CLOUD BASE/ IN CLOUD:雲底・雲中 |
乱気流の要因 | |
VWS | VERTICAL WIND SHEAR:鉛直ウィンドシアー 鉛直の風の断層(風向や風速の急変) |
HWS | HORIZONTAL WIND SHEAR:水平ウィンドシアー 水平の風の断層(風向や風速の急変) |
MTW | MOUNTAIN WAVES:山岳波(上方伝播時のみ使用) |
対流雲の発生場所 | |
FRONT | 前線 |
LOW | 低気圧 |
TC | TROPICAL CYCLONE:台風を含む熱帯低気圧 |
CVX | COLD VORTEX:寒冷渦(コールド ボルテックス) |
対流雲の要因 | |
TVB | Transverse Band : 横断雲帯(トランスバース・バンド) ジェット気流などの流れに 対してほぼ直角方向に並んだ波状の上層雲の雲列 |
UCA | UPPER COLD AIR:上空寒気 |
USAM | UNSTABLE AIR MASS:熱的不安定 |
LCVG | LOWER CONVERGENCE:下層収束 |
LWHA | LOWER WARM AND HUMID AIR:下層暖湿気 |
その他の記号または略語は、ICAO 規制に準拠しています。
国内悪天予想図の実際の記載情報の翻訳 緑色で意味を記載しました
現象および強度 (図中表記) |
移動方向・速度 | 発生場所 | 要因 | |
MOD MOD TO SEV MOD, MODerate 並 SEV, SEVere 強 |
ALMOST STNR MOV *** SLW MOV *** **KT ALMOST STNR ALMOST StaTioNaRy ほとんど停滞 MOV Move or moving or movement SLW Slow KT Knots 動きは(向)ゆっくり *** **ノット |
TROUGH RIDGE TROP JET FRONT JET MERGE JET SPLIT BASE BASE/INC |
VWS HWS MTW |
|
MOD 並 MOD TO SEV 並から強 |
FRONT LOW TC CVX | UCA USAM LWHA LCVG |
記 号 | 意 味 |
---|---|
Turb (MOD, SEV) 乱気流(並:MODerate、強:SEVere ) | |
Icing (MOD, SEV) 着氷(並:MODerate、強:SEVere ) | |
Mountain waves 山岳波(特に記載がない場合は並) (MOD, if not remarked) | |
Thunderstorm : 雷電 |
フライト・レベル(FL: Flight Level)
航空で用いられる飛行高度のひとつです。 たとえば、「FL320」などと"FL"に続けて100フィートの数値で表されます。00を付けて、32,000フィートであることを示しています。FL320が必ずしも海抜32,000フィートとは限りません。フライト・レベルは、海面からの高さを表す真高度とは異なることに注意が必要です。昔から航空機の高度測定装置(高度計)には、高度の上昇とともに気圧が低下することを応用し、気圧を高度に換算する気圧高度計が使用されてきました。しかしながら、気圧は場所や時間を含む大気の環境変化の影響を受けやすいため、何らかの方法で気圧高度計を事前に調整しなければ、離れた地点から出発した複数の航空機が、それぞれの気圧高度計では異なる高さを示しているにもかかわらず、実際には同じ高さを飛行するような危険な状態が生じてしまう可能性が出てきます。そこで、国際民間航空機関(ICAO)が定める国際標準大気に各航空機が搭載する気圧高度計の基準をあらかじめ合わせることで、この問題の解決が図られています。標準大気を基準として気圧高度計を規正することを「QNEセッティング」といい、このセッティングで得られる高度がフライト・レベル(FL)となります。
「QNEセッティング」によって得られるフライト・レベルは巡航中の航空機が他機との高度の間隔を保つには十分な精度ですが、絶対高度を表しているわけではないので、離着陸地(空港)に近い場合などの低い空域では、航空機同士または航空機の地表への衝突を避けるために真高度(空港が正しい標高を示す高度)を示すよう高度計を「QNHセッティング」にする必要があります。このとき使用する高度計規正値は航空交通管制(ATC)や現地のMETARから入手し、「QNHセッティング」します。国によっては低高度で飛行場標高または着陸地点で高度計がゼロになるように合わせる「QFEセッティング」を採用しているところもあります。
転移高度(TA)、転移レベル(TL)および転移層
航空機が上昇時に高度計を「QNHセッティング」から「QNEセッティング」に切り替える高度を転移高度 (TA:Transition Altitude)といい、下降時に「QNEセッティング」から「QNHセッティング」に切り替えるフライト・レベルを転移レベル (TL:Transition Level)といいます。TAとTLは各国で異なり、TAとTLの間の空域を意味する転移層 (transition layer)についても、最低限維持すべき幅(垂直間隔)が国ごとに定められています。
各国の適用範囲
日本では平均海面から14,000フィート未満で「QNH」を使用し、それ以外の場合は「QNE」を使用するよう定められています。
アメリカとカナダでは18,000フィートが境界になっています。
アメリカとカナダでは18,000フィートが境界になっています。
欧州ではTAが国ごとに異なり、3,000フィートと低く設定されていたり、同一国内でも地域によってTAが変わったりする場合があります。さらに、複数の国で下降時のTLを可変としており、そのときの「QNH」によって各ATCが航空機に指示することとしています。
高度計規正値(QFE,QNH)
高度計規正値とは、航空機の気圧高度計の原点(高度「ゼロ」)を合わせるための気圧の値を言い、「QFE」は飛行場の標高から3mの高さにおける気圧の値、「QNH」は、平均海面(MSL:Mean Sea Level) から3mの高さにおける気圧の値です。日本の航空交通管制では主に「QNH」を用います。観測所では電気式気圧計で観測した現地気圧から「QNH」を算出し、航空会社などの航空ユーザーへ提供しています。
「QNEセッティング」の詳細
QNE は国際標準大気どおり 1013.2 ヘクトパスカル(hPa)= 29.92 水銀柱インチ[inHg]を高度ゼロに対応させるもので、主に高高度の管制に用いられます。 「QNEセッティング」と呼ばれており、高度計の気圧セット・ノブを回して29.92 inHgの気圧値に設定をすることをいいます。
「Q」自体には公式には意味はありませんが、「question」や「query」など質問や問い合わせなどの意味していると言われています。もともとは、無線通信において、その業務で使用する使用頻度の高い用語をあらかじめ定めた 3 文字の符号に置き換えて、簡潔で効率的に通信が行えるように工夫された仕組みです。定められた符号の組み合わせなので、符号自体が何かの略称という事ではなく、それ自体に意味を持つものではありません。しかし、ごくまれに、記憶しやすい単語の略称になるよう、意味が割り当てられることがあります。例えば、フィールド標高を算出するための飛行場の標高から3mの高さにおける気圧の値を表す「QFE」の「FE」では「query Field Elevation」フィールド標高となります。
現地気圧(ST)
観測所で観測された気圧でヘクトパスカル[hPa]で表します。空港など、その気圧計が設置されている標高における気圧を指します。
Q符号(Q-code)
「Q」で始まる 3 文字の符号に対応する言葉や意味を標準化したものです。これは、当初は商用の無線電信(モールス)通信用に開発された通信文を短縮するためのものでしたが、音声伝送が導入・普及した後も使われ続けました。船舶無線や航空無線、他の無線サービス、アマチュア無線などで使用されています。これらのコードは、安全性と効率性が極めて重要となる航空管制との無線電話での会話で、明確な情報伝達のために使用されます。国際電気通信連合(ITU)では、「国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則」(RR:Radio Regulations)に対する勧告(Recommendation)において、QAA〜QNZは航空業務用、QOA〜QQZを海上業務用、QRA〜QUZをすべての業務用と定めています。また、QVA〜QZZはどこにも割り当てられいません。
国際民間航空機関(ICAO)は、1948年にICAO出版物"Doc 6100-COM/504/1"で、また1989年の"ICAO Procedures for Air Navigation Services, 航空業務手続 (PANS:Procedures for Air Navigation Services) Doc 8400" [Doc8400-4]の第4版において、「QAA〜QNZ」を航空業務用として、航空業務に使用される語句を定義していましたが、1999年のDoc 8400の第5版から定義された大半のQ符号は、削除されました。但し、一部が略語として現在の航空業界でも、いくつかのQ符号が使われています。これらの符号は、安全性と効率性が極めて重要な場面で、曖昧さを排除するための簡潔な表現として、航空管制との無線電話交信に使用されています。
一般的な使用から外れてしまったものとしては、「QAU」(「燃料を放出しようとしています」)や「QAZ」(「嵐の中を飛行しています」)などで、これらの報告は音声または電子メッセージで行われています。
一般的な使用から外れてしまったものとしては、「QAU」(「燃料を放出しようとしています」)や「QAZ」(「嵐の中を飛行しています」)などで、これらの報告は音声または電子メッセージで行われています。
この「Q」で始まる 3 文字の文字列は、国際呼出符字列(コールサイン)分配表においても割り当てしていません。これを受け日本でも総務省令無線局運用規則別表および告示で、QRA〜QTZを含んだ識別信号(コールサイン)は誤認を避けるために用いないように規定しています。
現在でも使用されている航空業務用のQ符号
高度計設定に関するQ符号
符号 | 意 味 | 使用例 |
---|---|---|
QFE | 特定の基準点(例えば空港の滑走路着陸帯)での大気圧。高度計にはこの基準点からの高度が表示される。 | 使用中の滑走路22左、QFE 990ヘクトパスカル |
QFF | 観測時の実際の温度を平均気温としてMSLに換算した場所の大気圧。 | |
QNE | 高地の空港で QFEの設定ができない場合、着陸滑走路着陸帯での示された高度は、高度計設定を1013.25[hPa]または29.92[inHg](国際標準大気における海面値)にしたときの値となる。 | |
QNH | 平均海面更新気圧(現地で測定された気圧または地域予報圧のいずれか)。高度計にこの値を設定すると、高度が表示される。 | ○○のQNHを要求 |
無線航法に関するQ符号
符号 | 意 味 | 使用例 |
---|---|---|
QDM | 局に対する磁気方位 | (コールサイン)QDMを要求(コールサイン) |
QDL | 一定間隔で測定した一連の方位 | |
QDR | 局からの磁気方位 | (コールサイン)QDRを要求(コールサイン) |
QFU | 使用中の滑走路の磁気方位 | 使用中の滑走路22、QFU 220 |
QGE | 距 離 | (コールサイン)QGEを要求(コールサイン) |
QGH | 雲を通した管制下降下手順(イギリス王立空軍使用) | |
QTE | 局からの真方位/針路 | (コールサイン)QTEを要求(コールサイン) |
QTF | 基準点に対する位置または緯度経度での位置 | |
QUJ | 局への真方位/針路 | (コールサイン)QUJを要求(コールサイン) |
国内悪天12時間予想図
国内悪天12時間予想図は、天気予報等の基礎資料である数値予報の計算結果から自動作成(画像化)したものですので、気象庁が実際に発表する飛行場予報や台風予報等と異なる内容が含まれる場合があります。
表示する予想図の初期値時刻を選択してください。初期値時刻の12時間後の予想図を表示します。通常、各初期値時刻の約2時間30分後に最新の予想図が掲載されます。
初期値時刻が「00UTC」で予想時刻が12時間後の「12UTC」です。
続いて「03UTC」で「15UTC」、「06UTC」で「18UTC」、「09UTC」で「21UTC」、「12UTC」で「00UTC」、「15UTC」で「03UTC」、「18UTC」で「06UTC」、「21UTC」で「09UTC」になります。このように3時間おきに、一日8回作成されています。
続いて「03UTC」で「15UTC」、「06UTC」で「18UTC」、「09UTC」で「21UTC」、「12UTC」で「00UTC」、「15UTC」で「03UTC」、「18UTC」で「06UTC」、「21UTC」で「09UTC」になります。このように3時間おきに、一日8回作成されています。
国内悪天12時間予想図(FBJP112,FBJP212,FBJP312,FBJP412)
下層悪天予想図
予想対象高度は、小型航空機の飛行高度を想定し、地上(海上)から高度約15,000ftまでで、予想する気象要素は次のとおりです。 また、発表は3時間毎の1日8回、内容は1時間後、4時間後、7時間後の予想図を提供しています。更新時間
小型航空機の運航上重要な地上付近の見通し、雲(雲頂及び雲底高度)、 上 空 5,000ft(地上約 1,500 メートル)付近の風向・風速及び雷の予想を3時間 毎に発表されます。
下層悪天予想図は、主に小型航空機の操縦士等の方が一目で悪天を把握できるように、飛行する際に気象がどのような状況であるかが容易にわかる情報として利用していただきたく、表示領域は、1回で飛行する範囲が1つの領域に入るよう、北海道から沖縄までを6つの領域に分けて提供しています。
予想対象高度は、小型航空機の飛行高度を想定し、地上(海上)から高度約15,000ftまでで、予想する気象要素は次のとおりです。
- 乱気流域とその高度、降雨・降雪域、発雷域
- 地上の悪視程域、雲域と雲頂・雲底高度、高度FL020・FL050・FL100における0℃ライン(着氷の目安)
- 主要な地点(飛行場)のSFC・高度FL020・FL050・FL100における風向風速と気温と湿域、雲頂・雲底高度、0℃高度
また、発表は3時間毎の1日8回、内容は1時間後、4時間後、7時間後の予想図を提供しています。
例えば、午前8時には、午前9時、正午、午後3時の予想図を見ることができるので、朝には、夕方までの航路上の大まかな天気の変化、予想がわかります。昼夜を問わず作成しますので、夜間の緊急搬送などの運航にも利用することができます。
なお、下層悪天予想図の利用にあたって以下のような注意点がアナウンスされています。
- 水平方向解像度が2kmの数値予報モデルを使用して自動作成しています。比較的解像度が細かいものの、大気中の現象をすべて 正確に表現・予測できるわけではありません。また、気象庁が実際に発表する飛行場予報や台風予報等と異なる内容が含まれる 場合があります。
- 雲底・雲頂高度は、フライトレベル(FL)で示しており、実際の高度とは異なります。
- 降水域は前1時間降水量を示しており、雲の予想はその時刻の瞬間値であるため、降水が予想されても雲が予想されていない場合があります。
- 複数の層にわたって雲が予想される場合は、最下層の雲のみを表示します。
- 発雷域の予想と雲域の予想を独立に行っているため、発雷域が予想される場合でも雲域は予想されない場合もあります。
下層悪天予想図
下層悪天予想図(詳細版)
小型航空機の運航をより一層支援するため、令和4(2022)年3月17日から同一都道府県内の飛行に着目した下層悪天予想図(詳細版)の提供され始めました。以前より提供されている下層悪天予想図と合わせて利用することで、「悪天となる可能性のある領域」をこれまで以上に詳細かつ効果的に把握することができます。下層悪天予想図(詳細版)は、顕著な災害発生時の救助・救難活動などで同一府県内を飛行する小型航空機の操縦士等の方々が、運航に重要な影響を及ぼす悪天域を把握するのに有用な情報となっています。表示領域はおおむね府県単位に細分化した全国64領域とし、予想する気象要素は以下のとおりです。
- FL050 付近の風向・風速
- 地上の悪視程域(< 5㎞、< 1㎞)
- 地上~FL200の雲域と雲頂・雲底高度
- 発雷域 こちらの情報は、3時間毎に1日8回、数値予報モデルを用いて自動作成し発表しています。
下層悪天予想図(詳細版)
下層悪天予想図と下層悪天予想図(詳細版)で使用される用語
シグメット情報(SIGMET:Significan Meteorological Information)
福岡飛行情報区(福岡FIR※)の空域を対象に、航空機の運航に大きな影響をもたらす気象などの現象が、観測または予想される場合には「シグメット情報(SIGMET)」という空域気象情報を発表し、注意を喚起しています。具体的には、福岡F I R 内で航空機の運航に重要な影響を及ぼす悪天( 雷電・乱気流・着氷・山岳波・砂じん嵐・放射性物質の状況、台風、火山灰の拡散状況) が観測されたか、予想される場合に発表される情報です。SIGMET発表状況図の例で、緑線が乱気流域( 右欄に電文で予想有効期間・緯度経度による領域・高度・移動方向・速度・変化) 、赤三角が火山灰の拡散状況( 右欄に電文で火山名・現象・観測時間・噴煙の高さ・移動方向) が記載されています。
シグメット情報は、国内外の気象機関や管制官、パイロットなどに提供しています。気象庁のWEBサイトから、最新の情報を確認することが出来ます。
シグメット情報は、国内外の気象機関や管制官、パイロットなどに提供しています。気象庁のWEBサイトから、最新の情報を確認することが出来ます。
※FIR:Flight Information Region(飛行情報区)
各国の航空管制機関が航空管制の責任を受け持つ空域をいい、名称には国名だけでなく飛行情報業務を担当するセンターの名称がつけられています。日本では航空交通管理(ATM)センターが福岡県福岡市にあるので、「福岡飛行情報区」と呼んでいます。
さまざまな気象情報をまとめています
無人航空機 のための 気象情報
さまざまな気象情報をまとめています
無人航空機 のための 気象情報
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